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2013年12月02日更新

研究紹介

化学コースの研究紹介 ~高校生向け~
化学コースの教員が行っている研究を簡単に説明します。詳しい研究内容を知りたい方は教員や研究室のホームページを参照して下さい。

◆柏村 成史 教授 (有機電子化学研究室)
◆黒田 孝義 教授 (錯体化学研究室)
◆山口 仁宏 教授 (合成有機化学研究室)
◆中口 譲 教授 (地球化学研究室)
◆末永 勇作 教授 (高分子科学研究室)
◆若林 知成 教授 (構造物理化学研究室)
◆神山 匡 教授 (物理化学研究室)
◆佐賀 佳央 教授 (生物化学研究室)
◆山際 由朗 准教授 (有機化学研究室)
◆大久保 貴志 准教授 (錯体化学研究室)
◆森澤 勇介 准教授 (分光物性化学研究室)
◆松本 浩一 講師 (有機電子化学研究室)

柏村 成史 教授 (有機電子化学研究室

電子移動反応を利用した機能性材料の開発

電極と有機物質との間の電子授受および電子移動坦体(メディエーター)を介した電子授受により有機化合物の酸化、還元反応を行い、機能性有機物質および、有機材料の合成を行っています。例えば、1)ポリシラン、ポリゲルマンを用いた新規フォトレジスト材料の開拓。2)スペースシャトルなどに用いられるカーボンファイバーの表面修飾による高絶縁性炭素繊維の合成や、新しいNi-H電池の電極に用いられる炭素電極の開発。を行っています。

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黒田 孝義 教授 (錯体化学研究室

分子ひとつの磁石を究めるナノテクノロジー。

分子レベルの磁石、つまり分子性磁石体が、私の研究テーマです。分子性磁石体の中でも、一つで磁石の振る舞いをする単一分子磁石は、次世代のすぐれた分子メモリとして期待されています。私たちは金属イオンに化合物を結合させ、その構造と機能を研究することで、新たな分子磁石やスピンクロスオーバー錯体を開発しています。スピンクロスオーバー錯体とは、温度が変わるとそれ自体が持つ磁性も変化するもので、将来的にはスイッチングやメモリ、量子コンピュータへの応用が考えられます。

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山口 仁宏 教授 (合成有機化学研究室

たくさんの可能性を秘めた、有機ELの実用化を目指す。

私の研究は、有機EL素子の材料となる有機発光体の合成です。有機ELとは、電気を通すことで光る有機化合物のこと。液晶に替わるディスプレー材料として期待されています。有機ELの魅力はディスプレーを薄型化できる点、自ら光るので画面が非常に美しい点、応答性が良いので動画表示に圧倒的に有利な点です。弱い電力でも光るので、省エネにもつながります。現在のところ素子の寿命がまだ短いので、本格的な実用化にはあと数年程かかりますが、それらの問題点を克服するための基礎的研究を進めています。

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中口 譲 教授 (地球化学研究室

GEOTRACES研究プロジェクトで海洋の状態を探る!

さまざまな生物が生息し、二酸化炭素を吸収する場として、海は大きな役割を果たしています。海洋に吸収された二酸化炭素は無機物としてだけでなく、一部は植物プランクトンの光合成によって有機物へ変換され、深海へと運ばれます。私の研究室では、植物プランクトンの成長・繁殖に影響する海中の化学成分の量や形態を調べ、今後の海洋の様子や地球気候を予測しています。近年、GEOTRACESという国際研究プロジェクトが計画され、私の研究室も参加する予定です。全世界の研究者がデータを提供し合い、地球というシステムの中で海洋がいかに働いているか、解明を目指します。

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末永 勇作 教授 (高分子科学研究室

水を精製したり、化合物を作ったり。まるで錬金術?

私たちが取り組んでいるテーマは二つ。一つ目は、高分子多孔質体の合成研究です。高分子多孔質体とは、特殊な重合により、数ミクロンから数十ミクロンの細孔が連続的につながった構造を持つ高分子のことを言います。化学反応により細孔内部に官能基を導入すると、官能基がイオン交換基であれば高純度の水の精製に利用できます。二つ目は、金属イオンを導入した金属錯体の研究です。金属特有の電子の動きと有機分子が持つ立体構造や酸化還元活性をうまく複合させると、外場(熱、圧、光)に応じて性質が変化する新規の化合物を作り出すことが可能になります。

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若林 知成 教授 (構造物理化学研究室

身近な元素である炭素から未来のコンピュータを生み出す。

複数の原子がまっすぐ連なる直線分子ができるのは、炭素ならではの特徴。直線分子は宇宙電波観測で初めて見つかりました。私たちの研究室では炭素原子が8個から16個つながった直線分子を合成し、どの波長の光を吸収し、どの波長の光を放出するかという基本性質を調べています。この研究は、分子中の電子や原子核の運動制御につながることから、電子や原子核の波動性や重ね合わせ状態を利用する、未来の計算機への応用の可能性を秘めています。私たちは新しい分子の状態制御を未来のコンピュータに活用することを目指しています。

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神山 匡 教授 (物理化学研究室

たんぱく質が働く仕組みを理解し、コントロールする。

たんぱく質の構造は温度や圧力、溶媒によって変化し、機能も変わります。例えば人間の体内にあるヘモグロビンは血液という溶媒の中にあるたんぱく質です。その構造は、酸素を効率的に運べるよう、酸素と結合しやすくなっています。しかし、溶液を血液から別なものに置き換えたり、温度を上げたりすると、機能が減少したり無くなったりします。私たちの研究室では、このようにさまざまな環境におけるたんぱく質の構造・性質や機能の関係について調査しています。これが解明できれば、より安定性や活性の高い、新しい機能を持ったたんぱく質を作り出すカギとなり、医療分野や産業に利用できます。

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山際 由朗 准教授 (有機化学研究室

次に作られる化合物は、人類を救う特効薬かもしれない。

日頃使用する医薬品の多くは薬草などの成分(天然物)そのものか、それらから誘導された化合物です。現在も癌やエイズなどの特効薬を求めて、世界中 で薬用成分の探索が行われています。自然界からは微量しか得られない成分を人工的に合成することで、様々な薬理作用を調べることが可能になり、自然界には 存在しない新たな治療薬の発見につながるかもしれません。本研究室では、HIVやインフルエンザウィルスの感染・増殖を阻害する化合物や、老化や癌に関係 して注目されているラジカル(活性酸素)を分解する化合物の合成方法を開発しています。

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佐賀 佳央 教授 (生物化学研究室

光と生命のかかわりを理解し、ナノテクノロジーへ応用する。

目で物を見るという行為や、植物の光合成など、光がかかわる生命現象は、我々にとって身近なところで起こっています。これらは、たんぱく質と生体色素分子がうまく組み合わさることで機能します。私たちは、このような光がかかわる生命現象のメカニズムを分子レベルで解明することを目指した研究を行っています。これらの研究は生命科学の進歩への貢献や、人類が直面するエネルギー問題・環境問題を解決するナノマテリアル開発への応用が期待できます。

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大久保 貴志 准教授 (錯体化学研究室

新しい機能性材料の開発と光電子デバイスへの応用

テレビやコンピュータ、携帯電話などの電化製品には、さまざまな機能性材料が使われています。最近では液晶テレビや有機ELテレビなど有機材料を用いた電化製品も身近になりつつありますが、私たちの研究室ではこれまであまり電子材料としては使われてこなかった金属錯体という無機・有機の複合材料に着目して研究しています。特に、電気伝導性や強誘電性を示す金属錯体のポリマー(配位高分子)を新たに合成し、薄膜太陽電池や電界効果トランジスタなど、次世代光電子デバイスにおける機能性材料としての可能性を探索しています。

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森澤 勇介 准教授 (分光物性化学研究室

人が便利に使える新しい“目”を開発する。

目は外部から入ってくる可視光線を感じる器官です。視覚が多彩な情報を含むというのは、その可視光が光のエネルギーによって赤・緑・青と分けて感じることができるからです。私テーマである分光は、このように違ったエネルギーの光を分けて検知し(その分布をスペクトルといいます。)、そこから得られる分子や原子の情報を最大限引き出す研究です。可視光よりも高いエネルギーの紫外線領域のスペクトルには物質の中の電子の運動を反映した情報があり、また極端に長い波長のスペクトルには原子の集団運動の情報があります。これらの情報をスペクトルから取り出し、今まで人の目では見えなかったものを見えるようにするための研究を行っています。

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松本 浩一 講師 (有機電子化学研究室

電極反応を利用した有機合成化学

水の電気分解のように、電気エネルギーを用いると簡単に化学反応を引き起こすことができます。私たちの研究室では、有機化合物の電気分解を行うことで化学反応を引き起こし、新しい有機反応の開発を行っています。
有機化合物を電極反応により直接、酸化・還元するとカチオンやアニオン、ラジカルイオンといった活性種が発生します。これらの活性種の寿命や反応性などの特性をよく把握して、有機合成反応に利用する研究を進めています。またその際に、コンピュータを用いた反応の解析・予測も積極的に行っています。このように開発した反応を利用して有用物質の合成にも応用することを目指しています。

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