ジスルフィド結合
ジスルフィド結合はS-S結合とも呼ばれ、システイン残基間による下記のような共有結合である。 



共有結合であるため非常に強く結合している。

・結合の種類   共有結合
・結合力  〜100-200 kJ/mol


S-S結合の例(BPTI、1B0C)

ピンクの線がS-S結合
あたかもヒモがばらばらにならないように縫い付けてあるかのようである。

S-S結合は強い還元作用をもつ還元剤(ジチオスレイトールやメルカプトエタノールなど)によって切断される。



○タンパク質への安定性への効果

・エンタルピー的には小
S-S結合は変性状態でも保持されることが多く、
その場合、タンパク質の安定性に対してはエンタルピー的にはあまり寄与しない。
(Because:タンパク質の安定性は天然状態と変性状態の差であるから。)
・エントロピー的には大
変性状態のエントロピーを減少させる効果があるため、エントロピー的にはタンパク質の安定性に大きく寄与する。