圧力を加えると系の体積は減少する方向へ進む。
つまり系の反応も体積が減少する方向へ進む。(ルシャトリエの原理を参照)
したがって
であれば、
圧力をかけることによって体積が大きい状態(天然状態)から小さい状態(変性状態)へ変化する。
これが圧力変性である。
一般に変性状態の体積は天然状態よりも小さい。(”タンパク質の体積”のページを参照)
そのため、圧力をかけると変性が起こる。
天然状態と変性状態の体積の差ΔVは自由エネルギー変化の圧力微分として求めることが出来る。
ΔV=VD−VN
ΔG=GD−GN
K:平衡定数、R:気体定数、T:絶対温度
<おまけ>
会合によって分子間に多くのすきまを有する場合、
圧力をかけることによって会合を分離することが出来る。
会合で不活性化したタンパク質を復活させる一つの手段である。