反応速度とは?

化学反応における反応の速さを表すもの。

生成(消費)される成分の単位時間当たりの濃度変化

車の時速と同じようなもの。
 ・車の場合
  単位時間当たりの距離
 ・化学反応の場合
  単位時間当たりの濃度変化

単位時間とは1秒、1分、1時間、1日、1年などを意味するが、熱力学量として議論するときにはSI単位系(1秒)に統一する。


○一分子反応(簡単な反応)の場合


・化学反応(例)
  A → B


・化学反応速度(例)
 

 傾き(赤矢印)がその瞬間における速度

(注)微少なという言葉が付く理由
   長い時間の変化を見ると、その時間内の平均的な値になってしまうため。

(注)[A]の式にマイナスが付く理由
   Aは濃度が減少するため濃度変化がマイナスであり、そのままだとBの変化と比較できないから。

(参照) 上記式の "dt" の "d" は”deviation”の略であり、"d" の後ろに付いた物理量が微少であることを意味する。
"d" 自身は物理量ではなく、物理量と併さって初めて意味がある記号。


例えば、反応速度が 10 ((mol/L)/min) だとすると、
一分後には 10 (mol/L)
二分後には 20 (mol/L)
の生成物ができることになる。


○多分子反応(少し複雑な反応)の場合


・化学反応(例)
 

・化学反応速度(例)

 

反応の濃度変化は係数(aやbやpやq, モル数)にも比例するので、各係数で割る必要がある。