研究概要

 

揮発性有機化合物(VOC)と聞くと難しいものと感じるかもしれませんが,植物や工場などから排出されるだけでなく,日常の中で美味しそうな食べ物の匂いやルームフレグランスの香りなどもこのVOCが原因であり,とても身近なものです。これらの一部は空気中に放出されると化学反応により揮発性が下がり,エアロゾルと呼ばれる粒子を生成することが知られています。我々のグループでは,【C】VOCから粒子が形成される様子を観測したり,また,【D】エアロゾルを個々で検出する装置の開発を行っています。さらに,これらのエアロゾルは,大気中の過酸化ラジカルと衝突することで大気中のラジカル濃度を変化させたり,また,内部や表面で化学反応を引き起こし,大気組成にも影響を与える可能性が示唆されています。そこで,【A】気相の過酸化ラジカルの検出装置の開発やその挙動解明,また,【B】エアロゾル内部の化学反応の解明を目指して実験研究を行っています。