タンパク質の変性における熱力学

ある等圧系の反応において、

○熱容量変化とエンタルピー変化の関係


○熱容量変化とエントロピー変化の関係

(バーロー物理化学(上)5版 156ページ、227ページ参照)
(右下の添え字はそのパラメータが一定であるという意味である。この場合、pつまり圧力一定)

これらの式をタンパク質の変性に当てはめると、

ΔCp : 天然状態と変性状態の熱容量(比熱)変化 ΔH : 天然状態と変性状態のエンタルピー変化 ΔS : 天然状態と変性状態のエントロピー変化

である。

ΔCpが一定の温度範囲では以下の関係が成りたつ

①ある温度Tにおけるエンタルピー変化、ΔH(T)

 変性中点温度(Tm)におけるエンタルピー変化ΔH(Tm)を用いると

①ある温度Tにおけるエンタルピー変化、ΔH(T)

変性中点温度(Tm)でのエントロピー変化ΔS(Tm)を用いると

①と②はある温度におけるΔHとΔSであり、
この両者を合わせることにより、
ある温度における自由エネルギー変化(ΔG)

を求めることが出来る。(Go to next Page "タンパク質の変性における熱力学2")