近畿大学 理工学部理学科化学コース 錯体化学研究室 日本語 english
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研究内容

拡張π系を有するNNO三座配位子を用いた鉄(II)スピンクロスオーバー錯体における協同効果

[Fe(qnal)2]・CH2Cl2の結晶構造とその磁化率の温度依存性およびLIEEST(光誘起スピン転移)挙動。拡がったπ系の相互作用による協同効果により、非常に急峻なスピン転移が観測される。

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ホスフェート基で部分置換されたマンガン12核錯体における単一分子磁石特性

ホスフェート基で部分置換したMn12核錯体[Mn12O12(O2CPh)12(O2P(OPh)2)4(H2O)4]の構造(上)と1.7Kでの磁気ヒステリシス曲線(左)。大きなスピン量子数S=0と一軸性磁気異方性Dにより,スピンエネルギー準位が二重井戸型ポテンシャル(右)となり,このため磁化曲線にヒステリシスが生じる。ヒステリシスに見られる階段状のステップは磁気量子トンネリングによるもので,巨視的な量子効果が観測されている。ホスフェート基置換により構造ゆらぎ(ディスオーダー)が抑えられている。

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Mn(III)シッフ塩基錯体の水素結合二量体における単一分子磁石挙動

水素結合による二量体構造を有する[Mn(MeO-salphen)(benzoate)(H2O)]2の結晶構造とその交流磁化率の温度及び周波数依存性。二量体化することで、S=4の単一分子磁石となり、交流磁化率の虚部成分に周波数依存性が現れる。

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ジチオカルバミン酸誘導体を配位子とした混合原子価配位高分子

ジチオカルバミン酸誘導体を配位子とした金属錯体とハロゲン化銅を反応させる事で異なる原子価の金属イオンが共存する種々の混合原子価配位高分子を得る事ができる。

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強誘電性配位高分子の開発

混合原子価二次元配位高分子に含まれる特異な配位構造を有する銅一価イオンが電場に応答して変位する事で巨大な誘電性が発現する。

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配位高分子の電気伝導性に関する研究

直流伝導度測定、インピーダンス分光測定、過渡伝導度測定(大阪大学の関教授との共同研究)、電界効果トランジスタ(FET)など様々な手法を用いて多角的に評価することで、合成した配位高分子のキャリア輸送特性を調べている。

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配位高分子を用いた薄膜太陽電池の開発

次世代太陽電池として有望なバルクヘテロ型有機薄膜太陽電池に、本研究室で合成した配位高分子を極少量添加することで、その光電変換効率が向上することを見出している。また、有機薄膜太陽電池の更なる高効率化を目指し、配位高分子を用いた独自の薄膜太陽電池の開発を行っている。

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