構造物理化学研究室 <<< Molecular Physics and Quantum Chemistry >>>

分子の電子状態や振動構造を実験的に明らかにし、新しいナノ構造を探索・検証する

Current Topics

1.フラーレンC60の赤外発光メカニズムと宇宙存在度

2.sp混成炭素を基調とする炭素分子の単離と生成メカニズム

3.金属・半導体クラスター、反応中間体の分光学的検出


研究成果

1.フラーレンC60薄膜の赤外発光スペクトルにおけるバンド強度の温度依存性の説明に成功しました。
  若林知成 他、Phys. Rev. B 109, 035409 (2024).

2.水素終端ポリイン分子C8H2, C10H2, C12H2のリン光スペクトルを論文に報告しました。
  若林知成 他、Photochem 2, 181-201 (2022).

3.シアノポリイン分子HC9NとHC11Nのリン光測定に成功しました!
  赤外吸収スペクトルと共鳴ラマンスペクトルの測定結果もあわせて報告。
  ポーランド科学アカデミー、パリ南大学、レンヌ大学との共同研究です。
  U. Szczepaniak 他、Journal of Molecular Structure 1214, 218201 (2020).

4.フラーレンC60分子の赤外吸収スペクトルにおける同位体効果の説明に成功しました!
  惑星状星雲など宇宙空間に存在するフラーレンの存在量の推定に役立つと期待されます。
  若林知成 他、J. Chem. Phys. 151, 234301 (2019).

5.直線炭化水素分子ポリインをポリビニルアルコールに配向分散させた紫外偏光子の作製に成功!
  佐多良介 他、Chinese Journal of Chemical Physics, 32, 175-181 (2019).

6.ビスマス2量体分子とネオン原子のクラスターBi2Neを発見![LTPトップ記事]
  遠藤あすか 他、Low Temperature Physics, 45, 689-696 (2019).

7.低温ラマン分光による電解反応のその場観察で硫黄を含むカチオン中間体の検出に成功!
  化学コース=松本講師・森澤准教授、京都大学、岡山大学、ミュンヘン大学との共同研究です。
  松本浩一 他、Chem. Commun. 51, 13106-13109 (2015).