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【後期が、スタートしました。学生の皆さんへ】コース主任からのメッセージ

2021.09.15

  • メッセージ

新学期を迎えて

新型コロナウィルスに対する長期戦が見込まれるなかで後期の授業が始まります。ワクチン接種を終えた医療従事者と65歳以上の方が全国で9割に達する状況のもとで病院と高齢者施設のクラスター発生件数は減少し、度重なる緊急事態宣言のもとで飲食店の感染拡大防止対策が効果をあげています。その一方で、感染力が従来の2倍ともいわれる変異株(デルタ株=インド株)が拡がり、家庭あるいは職場や学校が伝搬の場になりつつあります。重症化の中心は高齢者から若い世代に移っています。4月に大阪で深刻な感染拡大を引き起こした変異株(アルファ株=英国株)は7月にはいったん収まり、入構制限の緩和と対面授業の再開を期待しましたが、デルタ株が8月中を通じて国内でこれまでにない感染者数の増加を引き起こしています。ワクチン接種完了者が全国で5割に達する一方で、接種後に新型コロナに罹患するブレークスルー感染が確認されるなど、次々出現する新たな変異株によって感染の様相が絶えず変化する状況を認識する必要があります。振り返ると、8月に第5波を引き起こしたデルタ株は、アルファ株が猛威を奮った第4波の最中にすでに、4月16日には空港検疫で、5月18日には首都圏で検出されていました。ニュース騒ぎになる何ヶ月も前に次の芽が身近に潜んでいる可能性を心に留めておかなければなりません。実際、9月に入り、別の変異株(ミュー株=コロンビア株)によるクラスター発生でワクチン接種完了者7名が死亡するケースが欧州で報じられ、日本でも海外からの帰国者の中に感染者がいたことが6月26日と7月5日に1件ずつ確認されています。現在の第5波は10月末までに終息するとして、そのときには次の波が顕在化しているという状況は想像に難くありません。またか、とそのときが来るたびにうんざりした気持ちに消沈するよりは、また来るぞ、と先手を打って情報を分析しつつ身構える方が、より前向きな気持ちで過ごせそうです。予想がはずれたときは歓喜して忘れればいい。これまで感染しなかったから大丈夫と過信することなく、新たな状況に備えて引き続き感染予防対策の徹底をお願いします。

                                     コース主任 若林知成