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不妊治療で用いる排卵誘発剤「クロミフェン」の新規合成法を開発
2025.03.06
- リリース
[ニュースリリース]
不妊治療で用いる排卵誘発剤「クロミフェン」の新規合成法を開発 安価で迅速な製造工程の確立に期待
近畿大学理工学部(大阪府東大阪市)理学科化学コース准教授 松本浩一と、近畿大学大学院総合理工学研究科 博士前期課程修了 鈴木ひよの、同博士前期課程1年 東郷茜音らの研究グループは、排卵誘発剤として不妊治療で世界的に使用されている「クロミフェン」※1 (商品名:クロミッド、一般名:クロミフェンクエン酸塩)を、最短2段階で合成する手法の開発に成功しました。
従来の合成方法では、高価な原料や複数の工程を経て合成する必要がありましたが、本研究成果により従来法と比較して安価で迅速にクロミフェンを合成することが可能となります。今後この新しい合成法を実用化できれば、不妊治療に大きく貢献するとともに、製造にかかるエネルギーも低減できると期待されます。
【用語解説】
※1 クロミフェン:商品名「クロミッド」、一般名「クロミフェンクエン酸塩」として、富士製薬工業株式会社から製造販売されている排卵誘発剤。クロミッド50mgの錠剤。